
ウェブサイトを運営する上で、各ページのURLをどのように設定するか、要件を決めていきます。この時、WordPressなどのCMSを使用している場合、パーマリンクの設定を理解した上で、URLを設定してく必要があります。
本記事では、パーマリンクの基本的な意味から実践的な設定方法、SEOへの影響まで詳しく解説します。
パーマリンクの基礎知識

パーマリンクとは、Webサイト内の各ページに割り当てられた固有のURLのことを指します。「パーマネントリンク(Permanent Link)」の略称で、その名の通り一度設定すると基本的に変更されない永続的なリンクとして機能します。
例えば、「https://example.com/about/」というURLがあった場合、「/about/」の部分がパーマリンクに該当します。
パーマリンクは、Webサイトの各ページを一意に識別する役割を果たし、ユーザーやクローラーがコンテンツにアクセスする際の重要な要素となっています。特にWordPressなどのCMSを利用している場合、初期設定では投稿日や記事タイトルなどが自動的にパーマリンクとして設定されることがあります。
パーマリンクとURLの違い
URLは全てのWebリソースの場所を指定する広義の概念であるのに対し、パーマリンクはその中でも特に固定的な性質を持つ識別子として位置づけられます。
特徴 | パーマリンク | URL |
---|---|---|
変更頻度 | 基本的に固定 | 動的に変更可能 |
用途 | 個別ページの識別 | Webリソースの場所指定 |
構造 | シンプルで永続的 | 複雑なパラメータも含む可能性 |
URLには、検索結果やユーザーの操作によって動的に生成される一時的なものも含まれています。
例えば、ECサイトで商品を検索した際に表示されるURLには、「https://shop.example.com/search?keyword=商品名&category=1」のように、検索条件を示すパラメータが付与されることがあります。
これらのURLは検索条件によって変動するため、永続的な参照には適していません。
一方、パーマリンクは基本的に変更されない永続的な性質を持ちます。
ブログ記事やウェブサイトの固定ページなど、長期的に維持されるコンテンツに対して設定され、「https://blog.example.com/article/seo-guide」のようにシンプルで分かりやすい構造を持っています。この永続性により、ブックマークやSNSでのシェア、他サイトからの参照リンクなど、長期的な利用に適しています。
URLには複雑なパラメータや動的な要素が含まれることがありますが、パーマリンクは可能な限りシンプルな構造を維持することが推奨されます。
最適なパーマリンクの特徴
最適なパーマリンクは、いくつかの重要な特徴を備えています。これらの特徴は、ユーザビリティの向上とサイト管理の効率化に直接的に影響を与えます。
- 簡潔性
- 可読性
- 永続性
- ページ内容との関連性
まず、パーマリンクは簡潔である必要があります。長すぎるURLは記憶しづらく、共有も困難になるためです。
例えば「https://example.com/2024/01/15/how-to-make-delicious-chocolate-cake-recipe-easy-steps」というような長いURLは避け、「https://example.com/chocolate-cake-recipe」のように必要最小限の情報にとどめることが望ましいでしょう。
次に、人間が読んで理解できる可読性の高さが重要です。数字やランダムな文字列(例:https://example.com/p?id=123456)ではなく、コンテンツの内容を適切に表現する英単語を使用します。
永続性も重要な特徴で、一度設定したパーマリンクは、できる限り変更しないことが推奨されます。これは、外部からの被リンクやSNSでのシェア、検索エンジンからの評価を維持するためです。そのため、一時的なキャンペーンや季節限定の内容には、パーマリンクに日付を含めないようにしましょう。
最後に、ページ内容との関連性を持たせることが重要です。例えば、SEOに関する記事であれば「/seo-guide」、会社概要ページであれば「/about」というように、URLを見ただけでコンテンツの内容が推測できるようにします。
パーマリンクのSEOへの影響

パーマリンクがSEOに与える影響は、直接的なものと間接的なものに大きく分類できます。適切なパーマリンク設定は、検索エンジンからの評価やユーザーの行動に影響を及ぼし、結果としてサイト全体のパフォーマンスに関わってきます。
直接的なSEO効果
Googleの公式見解によると、パーマリンクの構造自体は検索順位に直接的な影響を与えないとされています。しかし、シンプルで論理的な URL 構造を持つことは、ユーザーと検索エンジンの双方にとって有益だと推奨しています。
例えば、「https://example.com/seo-guide」のような明確なパーマリンクは、コンテンツの内容を理解しやすく、クローラーの効率的なインデックスにも寄与します。
被リンクとの関係性
パーマリンクは外部サイトからの被リンクと密接な関係があります。一度設定したパーマリンクを変更すると、それまでに獲得した外部からの被リンクが無効になってしまいます。
これは、サイトのSEO評価に大きな影響を与える要因となります。例えば、高評価サイトから獲得した被リンクが無効になることで、検索順位の低下を招く可能性があるのです。そのため、パーマリンクの設定は慎重に行い、変更が必要な場合は適切な301リダイレクトを設定することが重要です。
ソーシャルシェアへの影響
パーマリンクの構造は、SNSでのシェアのしやすさにも影響を与えます。短く分かりやすいパーマリンクは、TwitterなどのSNSで共有された際に、ユーザーがリンク先の内容を予測しやすくなります。
また、パーマリンクを変更すると、それまでに蓄積されたSNSでのシェア数がリセットされてしまう点にも注意が必要です。これは、ソーシャルシグナルとしてのSEO効果の低下につながる可能性があります。
ドメインパワーへの影響
パーマリンクの設定は、ドメイン全体の評価にも影響を及ぼします。体系的で一貫性のあるURL構造は、サイト全体の信頼性を高め、結果としてドメインパワーの向上に寄与します。
逆に、不適切なパーマリンク設定や頻繁な変更は、ドメインの評価を低下させる要因となります。特に大規模なサイトでは、適切なURL構造を維持することで、サイト全体のSEOパフォーマンスを最適化することができます。
パーマリンクの設定方法と注意点

WordPressでのパーマリンク設定は、サイト全体のURL構造を決定する重要な作業です。適切な設定により、検索エンジンとユーザーの双方にとって分かりやすいURL構造を構築できます。
WordPressでの設定手順

まず、WordPressの管理画面にログインし、左側メニューの「設定」から「パーマリンク設定」を選択します。この画面では、サイト全体のURL構造を決定する基本設定を行うことができます。デフォルトでは「基本」が選択されており、これは「?p=123」のような数字ベースのURLを生成します。
パーマリンク設定画面では、「投稿名」「日付と投稿名」「月と投稿名」などの基本的なオプションが用意されています。SEOの観点からは、「投稿名」を選択することが推奨されます。これにより、「https://example.com/sample-post/」のような、コンテンツの内容が分かりやすいURLが生成されます。
より細かい設定が必要な場合は、「カスタム構造」を選択します。例えば、「/%category%/%postname%/」と設定すると、「https://example.com/カテゴリー名/投稿名/」という階層構造のURLが生成されます。
投稿ページでの個別設定
個別の投稿ページでは、記事のタイトル下にあるパーマリンク(スラッグ)を編集できます。日本語のタイトルを使用している場合、自動的に日本語のURLが生成されますが、これを英語に変更することが推奨されます。
例えば、「SEOについて」という記事の場合、スラッグを「about-seo」のように設定します。
スラッグの編集は、記事を公開する前に行うことが重要です。公開後の変更は、検索エンジンやソーシャルメディアでの評価に影響を与える可能性があるためです。また、スラッグは短く簡潔にし、単語間はハイフン(-)で区切ることを心がけましょう。
カテゴリーページの設定方法
カテゴリーページのパーマリンクは、「投稿」メニューの「カテゴリー」から設定できます。新しいカテゴリーを作成する際や既存のカテゴリーを編集する際に、スラッグを設定することが可能です。
カテゴリースラッグも、投稿のスラッグと同様に英語での設定が推奨されます。
カテゴリースラッグは、サイト構造の重要な要素となるため、慎重に設定する必要があります。例えば、「SEO対策」というカテゴリーの場合、スラッグを「seo-strategy」のように設定します。一度設定したカテゴリースラッグの変更は、そのカテゴリーに属する全ての記事のURLに影響を与えるため、できる限り避けるべきです。
効果的なパーマリンクの作り方

パーマリンクの設定は、Webサイトの構造を決める重要な要素ですが、WordPressなどでは、初設定のままでページIDや日付が自動的に付与されてしまうため、適切な設定が必要です。
英語と日本語のパーマリンク
パーマリンクの設定では、英語と日本語で大きな違いがあります。英語でのパーマリンクは短く管理がしやすい一方、日本語パーマリンクには以下のような点に注意が必要です。
項目 | 英語パーマリンク | 日本語パーマリンク |
---|---|---|
可読性 | ◎ | △ |
URL長 | 短い | 長い(エンコード後) |
管理性 | 容易 | やや困難 |
国際対応 | ◎ | × |
日本語のパーマリンクを使用すると、URLがエンコードされて長くなってしまいます。
例えば「パーマリンクについて」というURLは「%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6」のように変換され、非常に長いURLとなってしまいます。これはSNSでのシェアや外部サイトからのリンクを困難にする要因となります。
ハイフンとアンダースコアの使い分け
URLの単語区切り文字として、ハイフン(-)とアンダースコア(_)の2種類が使用可能です。Googleは公式にハイフンの使用を推奨しています。その理由は以下の通りです。
- ハイフンを使用した場合: 「https://example.com/seo-guide」 → “seo” と “guide” を別々の単語として認識
- アンダースコアを使用した場合: 「https://example.com/seo_guide」 → “seo_guide” を1つの単語として認識
このため、検索エンジンの解析やユーザーの可読性を考慮すると、単語の区切りにはハイフンを使用することが望ましいのです。
長さと構造の最適化
効果的なパーマリンクの長さは、一般的に2〜3階層までが推奨されています。例えば以下のような構造が理想的です。
適切な設定例 : https://example.com/category/article-name/
避けるべき構造: https://example.com/category/subcategory/year/month/article-name/
深い階層構造は、ユーザーの理解を妨げるだけでなく、クローラビリティにも影響を与える可能性があります。また、URLの長さは短いほど記憶しやすく、シェアもしやすくなります。必要最小限の情報を含む、シンプルな構造を心がけましょう。
上記の内容を実践することで、検索エンジンにもユーザーにも優しいURLを設計することができ、長期的なサイト運営の基盤を作ることができます。
パーマリンク変更時の影響と対策

パーマリンクの変更は、サイトのSEOパフォーマンスに大きな影響を与える重要な施策です。一度設定したパーマリンクを変更する際は、慎重な対応と適切な対策が必要となります。
特に、すでに検索エンジンから一定の評価を得ているサイトでは、その影響は無視できません。
変更によるSEOリスク
パーマリンクを変更すると、複数のSEOリスクが発生します。最も深刻な影響は、それまで獲得していた外部リンクの効果が失われることです。外部サイトから獲得した被リンクは、新しいURLに変更された時点で無効となり、長期間かけて築き上げたSEO評価が一気にリセットされる可能性があります。
検索順位への影響も重大な問題点です。検索エンジンは変更後のURLを新しいページとして認識するため、一時的に検索順位が大きく下がることがあります。これは特に、高い検索順位を獲得していたページで顕著な問題となります。
さらに、SNSでのシェア数やいいね数などのソーシャルシグナルもリセットされてしまいます。長期間かけて蓄積されたソーシャルメディアでの評価が失われ、コンテンツの信頼性指標が低下する可能性があるのです。
301リダイレクトの設定
これらのリスクを最小限に抑えるため、パーマリンク変更時には必ず301リダイレクトを設定する必要があります。301リダイレクトは、旧URLへのアクセスを自動的に新URLへ転送する仕組みです。
WordPressでは、.htaccessファイルを使用して301リダイレクトを設定できます。具体的な設定例は以下のとおりです。
Redirect 301 /old-url/ https://example.com/new-url/
また、WordPressユーザーであれば、「Redirection」などのプラグインを利用することで、技術的な知識がなくても簡単にリダイレクト設定が可能です。このプラグインでは、旧URLと新URLを入力するだけで自動的にリダイレクトが設定されます。
変更時の確認事項
パーマリンク変更時には、以下のようなチェックリストに基づいて作業を進める必要があります。
- 内部リンク更新
- XMLサイトマップ更新
- 解析ツール更新
最初に確認すべきは内部リンクの更新です。サイト内のナビゲーション、メニュー、サイドバー、記事本文中のリンクなど、すべての内部リンクを新しいURLに更新しなければなりません。
次に重要なのが、XMLサイトマップの更新です。新しいURLをサイトマップに反映させ、Google Search Consoleを通じて検索エンジンに再提出することで、クロールとインデックスの効率を維持できます。同時に、Google Search Console上で「URLの変更」を通知し、新旧URLの対応関係を明確にしておくことも重要です。
アナリティクスツールの設定も見直しが必要となります。Google Analyticsなどの解析ツールで、トラッキングコードやフィルター設定が新しいURL構造に対応しているか確認し、必要に応じて調整を行います。
最後に、サイト内の重要なページについて、実際にアクセスして正しくリダイレクトされているか確認します。特に、アクセス数の多いページや重要なランディングページは、優先的にチェックする必要があります。エラーが発生している場合は、すぐに対応することでSEO評価への影響を最小限に抑えることができます。
まとめ
パーマリンクは、Webサイトの各ページに割り当てられる固有のURLであり、サイト運営において重要な要素です。以下の点を押さえておくことが重要です。
パーマリンクは一度設定すると変更が難しく、変更時にはSEO評価のリセットや被リンクの無効化といったリスクが伴います。そのため、サイト設計の初期段階で適切な設定を行うことが重要です。
万が一パーマリンクを変更する必要が生じた場合は、301リダイレクトを適切に設定し、SEO評価の低下を最小限に抑える対策が必要です。パーマリンクは直接的なSEO効果こそ限定的ですが、ユーザビリティやサイト構造の基盤となる重要な要素です。
長期的なサイト運営を見据えて、慎重に設計することが求められます。