PNGとJPEGの違いとは?ファイル形式の特徴と使い分けを解説

PNGとJPEGの違いとは?ファイル形式の特徴と使い分けを解説

デジタルコンテンツ作成において、視覚的要素は読者の注目を集めるほか、情報の伝達を助ける重要な役割を果たしています。特に、Webサイトやブログでは適切な画像の使用がユーザー体験を大きく向上させるでしょう。しかし、「画像を保存する際、PNGとJPEGのどちらを選べばいいのか」という疑問を持ったことはありませんか。

この記事では、PNGとJPEGの違いや特徴、そして用途に応じた最適な選び方について解説します。

目次

「PNG」と「JPEG」はWebに使用する画像ファイル形式

「PNG」と「JPEG」はWebに使用する画像ファイル形式

コンピュータやスマートフォンで日常的に扱うファイルには、それぞれ固有の「拡張子」が付いています。この拡張子は、ファイルの種類を識別するための情報です。たとえば、文書ファイルなら「.doc」や「.pdf」、音楽ファイルなら「.mp3」、動画ファイルなら「.mp4」などがあります。

画像ファイルにもさまざまな拡張子が存在し、その中でも「.png」と「.jpg(.jpeg)」はWeb上で特によく使われる形式です。これらの拡張子は単なる名前の違いではなく、画像データの保存方法や圧縮方式に関する情報を示しています。

「PNG」と「JPEG」の違い

PNGとJPEGは、どちらも画像データを保存するためのフォーマットですが、それぞれ異なる特徴と用途を持っています。

比較項目PNGJPEG
正式名称Portable Network GraphicsJoint Photographic Experts Group
読み方ピング、ピーエヌジージェイペグ
色数PNG-8: 256色
PNG-24/32: 約1,677万色
約1,677万色
圧縮方式可逆圧縮(ロスレス)非可逆圧縮(ロッシー)
画質の保持編集・保存を繰り返しても劣化しない保存のたびに少しずつ劣化する
透過処理可能(背景を透明にできる)非対応(透明にできない)
ファイルサイズ比較的大きい小さい(効率的な圧縮)
適した用途ロゴ、イラスト、テキストを含む画像、透過が必要な画像写真、複雑なグラデーション、Webサイトの画像

PNGの大きな特徴は「可逆圧縮」と「透過処理」です。可逆圧縮とは、圧縮した画像を元のデータに完全に復元できる技術で、編集や保存を何度繰り返しても画質が劣化しません。また、背景を透明にできる透過機能は、Webデザインにおいて非常に重要な役割を果たします。

一方、JPEGは「非可逆圧縮」方式を採用しています。これは人間の目には識別しにくい色情報を削減することでファイルサイズを小さくする技術です。写真などの複雑な画像でも高い圧縮率を実現できますが、圧縮の過程でデータの一部が永久に失われるため、編集を繰り返すと品質が低下します。

PNG形式とは?活用シーンと種類

PNG形式とは?活用シーンと種類

PNG(Portable Network Graphics)は、1996年にGIFの代替として登場した画像ファイル形式です。「ピング」または「ピーエヌジー」と読まれることが一般的です。

このフォーマットの最大の特徴は「可逆圧縮」方式を採用していることです。また、PNGは透過機能もサポートしており、Webデザインやグラフィックデザインの分野で重宝されています。

PNGデータが活用される用途

PNGフォーマットは以下のような場面で特に効果を発揮します。

用途特徴
ロゴやイラスト色数が少なく、輪郭がはっきりしたシンプルな画像
スクリーンショット テキストの視認性を保ちたい場合
グラフや図表色の境界線をくっきり表示したい場合
透過背景が必要な素材Webサイトで背景を透明にしたいアイコンや装飾要素

たとえば、企業ロゴをWebサイトに配置する際、背景を透明にすることでさまざまな色の背景上に自然に表示できます。これにより、デザインの一貫性を保ちながら柔軟な使い方が可能になります。

PNGの種類(PNG-8、PNG-24、PNG-32)

PNGには主に3つの種類があります。

PNG種類色数透過機能ファイルサイズ主な用途
PNG-8256色可能(完全透過のみ)軽い単色イラスト、アイコン、ロゴ
PNG-24約1,677万色不可重い高画質グラフィック、写真
PNG-32約1,677万色+透過256段階可能(半透明対応)最も重い透過が必要な高画質画像

用途に応じて適切なPNG形式を選ぶことで、画質とファイルサイズのバランスを最適化できます。

PNGファイルのメリットとデメリット

PNGフォーマットのメリットとして、可逆圧縮方式の採用が挙げられます。この技術により画像を何度保存しても品質が劣化せず、元の状態を完全に維持できます。また、背景を透明にしたり、特定の部分だけ透明度を調整したりできるため、Webデザインやグラフィック作成において柔軟性が高まります。

一方でPNGのデメリットとしては、ファイルサイズが大きくなりがちな点が挙げられます。特にPNG-24やPNG-32でフルカラー画像を保存すると、同等の画像をJPEGで保存した場合と比較して数倍のサイズになることもあります。

これはWebサイトの読み込み速度に影響を与え、ユーザー体験を損なう可能性があります。

JPGとは?活用シーンとメリット・デメリット

JPGとは?活用シーンとメリット・デメリット

JPG(JPEG)は、Joint Photographic Experts Groupの略称で「ジェイペグ」と読みます。この画像形式は、写真やフルカラー画像を効率的に圧縮するために開発されました。拡張子には「.jpg」と「.jpeg」の2種類がありますが、機能的な違いはなく同じものと考えて問題ありません。

JPEG形式が広く普及している理由は、色彩豊かな画像を比較的小さなファイルサイズに圧縮できる点にあります。圧縮率を調整することで、画質とファイルサイズのバランスを用途に応じて最適化できるのが特徴です。

JPGファイルが活用される用途

写真や自然画像の保存に最も適した形式がJPEGです。約1,677万色(フルカラー)を表現できるため、風景写真や人物写真などの繊細な色合いや微妙なグラデーションを美しく再現できます。

Webサイトでの画像表示においても、特に写真ベースのコンテンツ(ブログのアイキャッチ画像、商品写真、ヒーロー画像など)に最適です。

ファイルサイズを小さく抑えられるため、ページの読み込み速度向上に貢献し、ユーザー体験の改善やSEO評価の向上にもつながるでしょう。

JPEGファイルのメリット・デメリット

JPEGの最大のメリットは、フルカラー(約1,677万色)に対応しながら、効率的な圧縮が可能な点です。人間の目では識別しにくい色情報を間引くことで、視覚的な品質をある程度維持しながらファイルサイズを大幅に削減できます。たとえば、元のデータサイズから10分の1程度まで圧縮しても、一般的な用途では十分な画質を保てることが多いでしょう。

また、JPEGはあらゆるデバイスやソフトウェアで広くサポートされているため、互換性の心配がほとんどありません。これにより、異なるプラットフォーム間でも問題なく画像を共有できます。

一方、デメリットは「非可逆圧縮」を採用していることです。これは一度圧縮すると、削除された情報は永久に失われ、元の画質に完全に戻すことができないことを意味します。そのため、同じJPEG画像を何度も編集・保存を繰り返すと、画質が徐々に劣化していきます。

重要な画像データを扱う場合は、編集用に別形式で原本を保存しておきましょう。

PNGとJPEGの違いを比較

PNGとJPEGの違いを比較

Webサイトやブログ記事のコンテンツ制作において、画像の扱いは非常に重要です。読者に魅力的な視覚体験を提供すると同時に、サイトのパフォーマンスにも配慮しなければなりません。

そこで鍵となるのが、目的に適した画像フォーマットの選択です。先述したPNGとJPEGの違いを理解した上で、どのような場面でどちらを選べばよいのか、具体的に見ていきましょう。

企業のロゴやナビゲーションアイコンなど、色数が少なく輪郭がはっきりした画像にはPNGが適しています。特に背景が変わる場所に配置する場合、透過機能が重宝します。また、テキストや線が多いスクリーンショットは、PNGで保存するとエッジがシャープに表示され、読みやすさが保たれます。

風景や人物の写真、商品画像など色彩豊かな写真は、JPEGで効率よく圧縮できます。特にWeb用途では、適切な圧縮率を設定することで、視覚的品質を保ちながらファイルサイズを小さくできます。

また、 ブログなど記事の冒頭に大きく表示される画像は、読み込み速度を考慮して最適化されたJPEGを用いるのが一般的です。

その他の画像形式(GIF、TIFF、BMP、WebP)

その他の画像形式(GIF、TIFF、BMP、WebP)

コンテンツマーケティングで効果的な視覚コンテンツを作成するためには、さまざまな画像形式の特性を理解することが重要です。

JPEGとPNGが最も一般的に使用される形式ですが、他にも特定の用途に適した画像形式が存在します。GIF、TIFF、BMP、WebPといった代表的な画像形式について、特徴などを見ていきましょう。

形式色数圧縮方式透過処理アニメーションファイルサイズ主な用途
GIF256色可逆圧縮対応(完全透明のみ)対応小〜中シンプルなアニメーション、アイコン
TIFFフルカラー可逆/非可逆選択可対応非対応非常に大きい印刷、高品質写真の保存
BMPフルカラー非圧縮一部対応非対応非常に大きいシステム画像、中間ファイル
WebPフルカラー可逆/非可逆選択可対応対応小(最も効率的)Webサイト、アプリ画像

GIFは「Graphics Interchange Format」の略称で、1987年に開発されました。この形式は、256色という限られた色数で構成される画像フォーマットです。GIFの最大の特徴はアニメーション機能を持っていること。複数のフレームを1つのファイルに格納し、連続表示することで動きのある画像を作成できます。

TIFFは「Tagged Image File Format」の略で、拡張子は「.tif」または「.tiff」です。TIFFの最大の特徴は、非常に高い画質を保持できる点にあります。可逆圧縮方式を採用しており、情報損失なく画像を保存できます。

BMPは「Bitmap」の略で、「ビットマップ」または「ビーエムピー」と呼ばれます。マイクロソフトによって開発されたこの形式の特徴は、圧縮を行わない「非圧縮」形式であることです。これにより、画素ごとの色情報をそのまま保存するため、情報の損失がなく、高い画質を維持できます。

WebPは2010年にGoogleによって開発された比較的新しい画像フォーマットです。「ウェッピー」と呼ばれます。WebPの最大の特徴は、JPEGに比べて約30%小さいファイルサイズでありながら、同等以上の視覚的品質を実現できる点です。

画像形式選択のポイント

画像形式選択のポイント

効果的なコンテンツマーケティングを実現するためには、適切な画像形式の選択が不可欠です。PNGとJPEGをはじめとする画像形式にはそれぞれ特性があり、使用目的に合わせて最適な形式を選ぶことで、ユーザー体験の向上にもつながります。

Web用途で使用する場合

Webサイトやソーシャルメディアでの画像使用においては、表示速度と視覚的品質のバランスが重要です。適切な画像形式の選択と最適化により、ユーザー体験の向上とSEO評価の改善につながります。

風景写真や人物写真、商品画像など色彩豊かな写真にはJPEG形式を用いて、企業ロゴやナビゲーションアイコンなど、色数が少なく輪郭がはっきりした画像には、PNG形式を用いるなど、使い分けが必要です。

また、最新のブラウザとの互換性が確保できる環境では、WebPなどの次世代フォーマットの活用も検討しましょう。WebPはJPEGよりも小さいファイルサイズでありながら、同等以上の視覚的品質を実現できます。

印刷物で使用する場合

印刷物用の画像選択は、Web用途とは異なる基準で行う必要があります。高解像度と色再現性が重視され、ファイルサイズよりも画質が優先されます。

印刷物での画像使用においては、解像度(DPI:Dots Per Inch)が重要な要素となります。通常、Web表示では72〜96dpiで十分ですが、印刷物では300dpi以上の高解像度が求められることが一般的です。これは、印刷媒体の特性と視認距離に関連しています。

雑誌、カタログ、ポスターなどのプロフェッショナルな印刷物には、TIFF形式が最適です

社内資料やプレゼンテーション資料など、オフィスプリンターで印刷する場合は、JPEG形式でも十分な場合が多いです。用途に応じて、画像を変換するなどして対応しましょう。

形式を変換して使用する場合

画像形式の変換は、元のデータに影響を与える可能性があります。特に、異なる圧縮方式間の変換では注意が必要です。

可逆圧縮(PNG、TIFF、GIFなど)から非可逆圧縮(JPEG)への変換では、一度失われた情報は復元できません。この過程で、微細なディテールや色情報が失われる可能性があります。特に、テキストや線画を含む画像では、エッジ部分のシャープさが失われ、視認性が低下することがあります。

画像変換を行う際は、目的に応じた適切なツールを使用することが重要です。Adobe PhotoshopやGIMPなどの画像編集ソフトでは、変換オプションが利用できます。

オンライン変換ツールを使用する場合は、品質設定や変換オプションをカスタマイズできるサービスを選びましょう。無料のオンラインツールでも、基本的な変換は可能ですが、重要な画像や高品質が求められる場合は専用ソフトの使用をおすすめします。

まとめ

適切な画像形式の選択は、コンテンツマーケティングの成功に直結します。PNGとJPEGはそれぞれに固有の特性を持ち、場面に応じた使い分けが重要です。写真や色彩豊かな画像にはJPEGを、ロゴやテキストを含む画像にはPNGを選ぶことで、Webサイトのパフォーマンスと視覚的品質の両立が可能になります。

適切な画像形式を選択することで、ページ読み込み速度の向上、ユーザー体験の改善、そしてSEO評価の向上につながるでしょう。最終的には、目的とターゲットを明確にした上で最適な形式を選択することが、効果的なビジュアルコミュニケーションの鍵となります。

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