URL正規化とは?SEOのための設定方法とチェック手順

URL正規化とは?SEOのための設定方法とチェック手順

「Google Search Consoleから重複コンテンツの警告が来た」「wwwが付くURLと付かないURL、両方アクセスできるみたいだけど大丈夫?」「サイトの評価が分散している気がする…」

ウェブサイトを運営していると、このようなURLに関する技術的な課題に直面することがありますよね。弊社では、多くの中小企業や個人事業主様のサイト改善をお手伝いしてきましたが、検索順位が伸び悩む原因の一つに、この「URLの正規化」ができていないケースが非常に多いのです。

一見難しそうに聞こえるかもしれませんが、心配はいりません。URL正規化は、サイトのSEO評価を正しく集めるための、いわば「交通整理」のようなものです。

この記事では、SEO初心者の方でも安心して取り組めるように、以下の点をステップバイステップで徹底解説します。

この記事を最後まで読めば、あなたはURL正規化の必要性を完全に理解し、自信を持って自社サイトの問題を解決できるようになります。サイトの土台をしっかり固めて、検索エンジンからの評価を最大化する第一歩を、一緒に踏み出しましょう。

目次

URL正規化とは?SEO評価を1つに集約する重要施策

URL正規化とは?SEO評価を1つに集約する重要施策

URL正規化とは、内容が同じ、または酷似しているにもかかわらず、複数の異なるURLが存在してしまう場合に、検索エンジンに評価してもらいたい代表のURL(正規URL)を1つに統一(集約)することを指します。

少し分かりにくいかもしれませんので、家と住所に例えてみましょう。

あなたが「渋谷区代々木4-33-10」という一つの家に住んでいるとします。しかし、その家にはなぜか「渋谷区代々木4丁目33番10号」「渋谷区代々木4の33の10」といった複数の住所が存在し、どれでも郵便物が届いてしまう状態だと考えてみてください。

友人Aは「4-33-10」宛に手紙を送り、友人Bは「4丁目33番10号」宛に手紙を送ります。どちらも同じ家に届きますが、郵便局から見ると「2つの異なる住所に手紙が送られている」ように見えてしまいます。

ウェブサイトもこれと同じです。トップページを表示するのに、

  • https://example.com
  • https://www.example.com
  • https://example.com/index.html

これらのURLがすべてアクセス可能だと、検索エンジンは「同じ内容のページが3つある」と認識してしまいます。その結果、外部サイトからのリンク(被リンク)などの評価が3つのURLに分散してしまい、本来得られるはずだった評価を大きく損ねてしまうのです。

URL正規化は、この分散してしまった評価を「このURLが正式な住所です!」と検索エンジンに伝え、すべての評価を1つのURLに集約させるための重要なSEO施策なのです。

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なぜURL正規化が必要?放置した場合の3つのSEOリスク

なぜURL正規化が必要?放置した場合の3つのSEOリスク

URL正規化の重要性について解説しましたが、もし対策せずに放置してしまった場合、具体的にどのようなデメリットがあるのでしょうか。ここでは、URL正規化を怠った場合に発生する代表的な3つのSEOリスクを解説します。

弊社が関わるサイトでも、これらのリスクによって機会損失が生まれているケースは少なくありません。ぜひご自身のサイトと照らし合わせてみてください。

リスクの種類具体的な内容SEOへの影響
1. 被リンク評価の分散外部サイトからリンクされる際、URLが統一されていないと、異なるURLに対してリンクが張られてしまう。本来1つのページに集まるべきSEO評価が分散し、検索順位が上がりにくくなる。
2. クロールバジェットの浪費検索エンジンのロボット(クローラー)がサイトを巡回するリソースには限りがある。同じ内容のページを複数クロールさせることは、そのリソースの無駄遣いになる。サイト全体のクロール効率が低下し、新しいページや更新したページがなかなかインデックス(検索結果に登録)されない可能性がある。
3. 重複コンテンツ問題検索エンジンが内容の同じページを複数発見すると、どれを検索結果に表示すべきか判断に迷う。最悪の場合、コピーコンテンツとしてペナルティを受けるリスクもゼロではない。意図しないURLが検索結果に表示されたり、サイト全体の評価が低下したりする恐れがある。

これらのリスクは、サイトの規模が大きくなるほど深刻になります。URL正規化は、これらのリスクを未然に防ぎ、サイトの健全性を保つための基本的な設定なのです。

あなたのサイトはどれ?正規化すべきURLの代表パターン

あなたのサイトはどれ?正規化すべきURLの代表パターン

「自分のサイトに、そんな複数のURLなんてあったかな?」と思われるかもしれません。しかし、意図せずとも重複URLは発生しやすいものです。ここでは、URL正規化が必要となる代表的なパターンを具体的に紹介します。ご自身のサイトが該当していないか、ぜひチェックしてみてください。

ドメインの統一(wwwの有無)

これは最も代表的なパターンです。ブラウザのアドレスバーに、あなたのサイトのURLを以下のように2パターン入力してみてください。

  • https://example.com (wwwなし)
  • https://www.example.com (wwwあり)

もし両方のURLで同じページが表示され、どちらかのURLに自動で切り替わらない(リダイレクトされない)場合、URLが正規化されていません。検索エンジンはこれらを別々のURLとして認識してしまいます。

インデックスファイルの統一(index.htmlなど)

トップページやカテゴリトップページなどで見られるパターンです。

  • https://example.com/
  • https://example.com/index.html

上記のように、末尾に/が付くURLと、index.htmlindex.phpといったファイル名が付くURLの両方でアクセスできる場合も、正規化が必要です。

プロトコルの統一(http / https)と末尾スラッシュの有無

サイトをSSL化(暗号化通信)している場合、httphttps://の2つのプロトコルが存在します。

  • http://example.com
  • https://example.com

通常はhttpにアクセスすると自動的にhttps://に転送されますが、この設定が漏れていると重複URLの原因になります。

また、ディレクトリ(フォルダ)を示すURLの末尾にスラッシュが付くか付かないかも、検索エンジンは区別します。

  • https://example.com/page
  • https://example.com/page/

パラメータ付きURL(計測用・ソート用など)

広告キャンペーンの効果測定や、ECサイトの並び替え機能などを使うと、URLの末尾に?から始まる文字列(パラメータ)が付与されることがあります。

  • 正規のURL: https://example.com/products
  • パラメータ付きURL: https://example.com/products?utm_source=google
  • パラメータ付きURL: https://example.com/products?sort=price_asc

表示されるコンテンツは同じでも、URLが異なるため、これらも正規化の対象となります。

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【状況別】URL正規化の正しい設定方法をコード付きで解説

【状況別】URL正規化の正しい設定方法をコード付きで解説

ご自身のサイトで正規化すべきパターンが特定できたら、次はいよいよ具体的な設定方法です。URL正規化には、主に「301リダイレクト」「canonicalタグ」という2つの方法があります。

どちらの方法を使うべきかは状況によって異なります。ここでは、それぞれの特徴と具体的な設定方法を、初心者の方でもコピー&ペーストで使えるコード例付きで解説します。

方法1:サイト全体を恒久的に移転・統一する「301リダイレクト」

301リダイレクトとは、あるURLにアクセスしたユーザーや検索エンジンを、恒久的(半永久的)に別のURLへ自動的に転送する仕組みです。サーバー側で設定を行うため、強力な正規化方法と言えます。

特に、「wwwの有無の統一」や「httpからhttpsへの統一」など、サイト全体でURLのルールを統一したい場合に最適です。

多くのレンタルサーバーで採用されているApache(アパッチ)というウェブサーバーの場合、.htaccess(ドットエイチティーアクセス)というファイルに以下のコードを記述することで設定できます。

# .htaccessファイルに記述

# mod_rewriteを有効にする
RewriteEngine On

# wwwなしに統一する場合(example.comをあなたのドメインに変更)
RewriteCond %{HTTP_HOST} ^www\.example\.com$
RewriteRule ^(.*)$ https://example.com/$1 [R=301,L]

# httpsに統一する場合
RewriteCond %{HTTPS} off
RewriteRule ^(.*)$ https://%{HTTP_HOST}%{REQUEST_URI} [R=301,L]

【注意】.htaccessファイルの編集は、記述を間違えるとサイトが表示されなくなる可能性があります。必ず事前にバックアップを取り、自己責任で行ってください。

方法2:ページ単位で正規URLを伝える「canonicalタグ」

canonical(カノニカル)タグとは、HTMLファイルの<head>セクション内に記述することで、そのページの正規URLがどれであるかを検索エンジンに伝えるためのタグです。

301リダイレクトのように強制的な転送は行いませんが、ページ単位で手軽に設定できるのが特徴です。広告用のパラメータ付きURLなど、リダイレクトが適切でない場合に非常に有効です。

例えば、https://example.com/products?sort=price_asc というURLの正規URLが https://example.com/products であることを伝えたい場合、両方のページのHTMLソースの<head>内に以下のタグを記述します。

<!-- HTMLの<head>内に記述 -->
<link rel="canonical" href="https://example.com/products">

【ポイント】 canonicalタグで指定するURLは、相対パス(/productsなど)ではなく、https://から始まる絶対パスで記述することがGoogleによって推奨されています。

どちらを使うべき?301リダイレクトとcanonicalの使い分け

「結局、どっちを使えばいいの?」と迷われる方もいるでしょう。基本的には、ユーザーも検索エンジンも強制的に転送できる301リダイレクトを優先的に検討し、それが難しい場合にcanonicalタグを使う、と覚えておくと分かりやすいです。

以下に、それぞれの使い分けをまとめました。

項目301リダイレクトcanonicalタグ
設定場所サーバー(.htaccessなど)各ページのHTMLソース内
転送の強制力強い(ユーザーも転送される)弱い(検索エンジンへのヒント)
評価の継承ほぼ100%引き継がれるほぼ引き継がれるが、ヒント扱い
最適な利用シーン・wwwの有無、http/httpsの統一
・サイト移転、ドメイン変更
・ページのURL変更
・パラメータ付きURLの正規化
・PCサイトとスマホサイトのURLが違う場合
・サーバー設定が変更できない場合

設定は完璧?URL正規化のチェック方法と無料ツール

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設定が完了したら、必ず正しく反映されているかを確認しましょう。このチェック作業を怠ると、設定ミスに気づかず、かえってSEOに悪影響を与えてしまう可能性もあります。ここでは、初心者でも簡単にできる3つの確認方法を紹介します。

手動で確認:ブラウザのシークレットモード

最も手軽な確認方法です。特に301リダイレクトが正しく設定されているかを確認するのに有効です。

  1. お使いのブラウザ(Google Chromeなど)で「シークレットウィンドウ」を開きます。
  2. アドレスバーに、正規化したいURL(非正規URL)、例えばhttp://www.example.comを入力します。
  3. Enterキーを押した際に、正規URLであるhttps://example.comに自動的に転送されれば設定は成功です。

【なぜシークレットモード?】 通常のブラウザには過去の閲覧履歴(キャッシュ)が残っており、それが原因で正しくリダイレクトの確認ができない場合があるためです。

Google公式ツールで確認:URL検査ツール

Googleがあなたのサイトをどのように認識しているかを確認できる、最も信頼性の高い方法です。Google Search Console(サーチコンソール)という無料ツールを使います。

  1. Google Search Consoleにログインします。
  2. 画面上部の検索窓に、確認したいURL(非正規URLでも可)を入力し、Enterキーを押します。
  3. 検査結果が表示されたら、「カバレッジ」セクション内の「Googleが選択した正規URL」を確認します。ここに、あなたが意図した正規URLが表示されていれば問題ありません。

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失敗しないための注意点とよくある質問

最後に、弊社がお客様からよく受ける質問や、初心者が陥りがちな失敗例をQ&A形式でまとめました。安心して作業を進めるための参考にしてください。

  • Q1. canonicalタグのURLを間違えるとどうなりますか?
    A1. もし間違ったURLを指定してしまうと、検索エンジンにインデックスしてほしいページがインデックスされなくなるという重大な問題につながる可能性があります。URLは絶対に間違えないよう、コピー&ペーストして何度も確認しましょう。特に、存在しないページ(404エラーページ)を指定するのは最悪のケースです。
  • Q2. すべてのページにcanonicalタグで自己参照を入れるべきですか?
    A2. はい、正規URLのページ自身にも、自分を指すcanonicalタグ(自己参照canonical)を入れておくことが推奨されています。これにより、予期せぬパラメータが付与された場合でも、そのページが正規であることを明確に示せます。多くのCMS(WordPressなど)では、SEOプラグインを使えば自動で設定されます。
  • Q3. リダイレクトループとは何ですか?
    A3. 例えば、「ページA → ページB」にリダイレクト設定し、同時に「ページB → ページA」にもリダイレクト設定してしまうと、転送が無限に繰り返されてしまい、最終的にブラウザにエラーが表示されます。これをリダイレクトループと呼びます。設定が複雑になる場合は、どこからどこへ転送するのかを事前に図で書き出すなどして、論理的に矛盾がないか確認しましょう。

SEOの次の一手に!記事作成を効率化するツール「tami-co」

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ここまで、URL正規化という技術的なSEOの土台作りについて解説してきました。この土台がしっかりして初めて、コンテンツ、つまり記事の品質が検索順位に大きく影響してきます。

しかし、「どんな記事を書けばいいかわからない」「競合サイトの分析に時間がかかりすぎる」といった悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

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まとめ:URL正規化はSEOの土台!正しく設定してサイト評価を高めよう

今回は、SEOの基本でありながら非常に重要な「URL正規化」について、その意味から具体的な設定・確認方法までを解説しました。

最後に、本記事の重要なポイントを振り返りましょう。

  • URL正規化とは、内容が同じ複数のURLを、評価されるべき1つの正規URLにまとめること。
  • 放置すると、「評価の分散」「クロール効率の低下」「重複コンテンツ」といったSEOリスクがある。
  • 設定方法は主に2つ。サイト全体なら「301リダイレクト」、ページ単位なら「canonicalタグ」を使い分ける。
  • 設定後は必ず確認。「シークレットモード」や「サーチコンソールのURL検査ツール」で正しく反映されているかチェックする。

URL正規化は、一度正しく設定してしまえば、継続的にサイトのSEO評価を支えてくれる強力な土台となります。この記事を参考に、ぜひあなたのサイトの「交通整理」に取り組んでみてください。

技術的な設定に不安がある、またはSEO全般について相談したい場合は、いつでもお気軽にご相談ください。あなたのサイトが持つポテンシャルを最大限に引き出すお手伝いをさせていただきます。

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