Webサイトからの集客を増やすためにSEO対策は不可欠ですが、具体的な費用相場や見積もり項目は分かりづらいものです。本記事では、SEO対策を外注する際の費用相場、料金体系、依頼会社の選び方について詳しく解説します。

これからSEO対策の外注を検討している企業の方や、すでに外注しているが費用対効果に不安を感じている方に役立つ情報をお届けします。

SEO対策の費用相場と料金体系

多くの企業がWebマーケティング予算の一部としてSEO対策費用を割り当てています。基本的な費用相場は、以下の形となっています。

SEO対策内容	費用相場	主なサービス内容
SEOコンサルティング	10万〜50万円/月	現状分析、戦略立案など
内部SEO対策	10万〜100万円	サイト構造最適化など
コンテンツSEO	5万〜30万円/月	記事作成、コンテンツ最適化
外部SEO対策	1万〜15万円/月	バックリンク獲得など

SEOコンサルティングは月額10万円から50万円程度が一般的な相場となっています。具体的なサービス内容として、Webサイトの現状分析、キーワード戦略の立案、内部SEO対策の提案、外部SEO対策の提案、成果測定と改善提案などが含まれます。

サイトの規模が大きい場合は100万円を超えるケースもあります。

内部SEO対策の費用相場は10万円から100万円程度で、プロジェクト単位または月額での契約が一般的です。キーワード選定、サイト構造の最適化、タグの最適化、コンテンツの最適化、画像や動画の最適化、モバイルフレンドリー対応などの施策が含まれます。

コンテンツSEOは月額5万円から30万円程度が相場です。キーワードリサーチ、コンテンツ作成、コンテンツ最適化、コンテンツ配信・プロモーションなどのサービスが提供されます。

外部SEO対策の費用相場は月額1万円から15万円程度です。バックリンク獲得、ソーシャルメディア活用、コンテンツマーケティング、インフルエンサーマーケティング、ディレクトリ登録などの施策が含まれます。

これらの費用相場はあくまで目安であり、実際の費用は以下の要因によって大きく変動します。まず、サイトの規模や業界によって必要な施策の範囲が異なってきます。また、競合の状況や目標とする順位によっても費用は変わります。

SEO対策の基本料金構造

SEO対策の料金体系は、主に固定報酬型と成果報酬型の2種類に分かれています。固定報酬型は月額で一定の費用を支払う形式で、長期的な施策を実施する際に適しています。一方、成果報酬型は検索順位の上昇など、特定の成果が出た場合にのみ費用が発生する仕組みとなっています。

料金は大きく初期費用、月額費用、成果報酬の3つの要素で構成されます。初期費用は一般的に5万円から20万円程度で、サイト診断やキーワード調査などの初期分析に充てられます。月額費用は固定報酬型の中心となる費用で、継続的なSEO施策の実施に使用されます。

サービス内容別の費用明細

SEO対策の費用について、各サービスの詳細は以下の形となっています。

サービス	内容	費用相場	主な作業内容
SEOコンサルティング	基本コンサルティング	月額10〜30万円	・Webサイトの現状分析 ・キーワード戦略立案 ・内部SEO対策の提案 ・外部SEO対策の提案
	大規模サイト向け	月額30〜100万円以上	・複数サイトの包括的分析 ・グローバル展開支援 ・大規模サイト構造の最適化
内部SEO対策	初期対策	10〜100万円/プロジェクト	・サイト構造の最適化 ・タグの最適化 ・コンテンツの最適化
	継続的対策	月額10〜30万円	・画像や動画の最適化 ・モバイル対応 ・技術的改善
コンテンツSEO対策	記事作成	5,000円〜10万円/記事	・キーワードリサーチ ・コンテンツ作成 ・コンテンツ最適化
	月間パッケージ	月額5〜30万円	・定期的な記事更新 ・コンテンツ配信 ・効果測定
外部SEO対策	基本対策	月額1〜15万円	・バックリンク分析 ・SNS活用支援 ・外部評価向上施策
分析ツール	基本ツール	月額1〜5万円	・キーワード分析 ・ランキング計測 ・競合分析
	高機能ツール	月額5〜15万円	・詳細なサイト分析 ・AI活用機能 ・高度なレポーティング

SEOコンサルティングは、基本的なコンサルティングと大規模サイト向けのサービスに分かれます。基本コンサルティングは月額10万円から30万円程度で、Webサイトの現状分析やキーワード戦略の立案、内部・外部SEO対策の提案などを行います。

大規模サイト向けは月額30万円から100万円以上となり、複数サイトの包括的分析やグローバル展開支援、大規模サイト構造の最適化などを提供します。

内部SEO対策では、初期対策と継続的対策があります。初期対策はプロジェクト単位で10万円から100万円程度かかり、サイト構造の最適化やタグの最適化、コンテンツの最適化などを実施します。

コンテンツSEO対策は、記事単位での作成と月間パッケージがあります。記事作成は1本あたり5,000円から10万円程度で、キーワードリサーチやコンテンツ作成、最適化を含みます。

外部SEO対策の基本対策は月額1万円から15万円程度で、バックリンク分析やSNS活用支援、外部評価向上施策などを実施します。

なお、これらの費用はあくまで目安であり、サイトの規模や業界によって大きく変動する可能性があります。

月額固定制と成果報酬制の比較

SEO対策の料金体系は、主に月額固定制と成果報酬制の2種類があり、それぞれに特徴があります。

比較項目	月額固定制	成果報酬制
費用発生タイミング	・毎月定額で発生 ・成果の有無に関係なく発生	・成果が出た場合のみ発生 ・順位に応じて費用が変動
予算の立てやすさ	・予算が立てやすい ・費用が安定している	・成果により費用が変動 ・予算の見通しが立てにくい
リスク	・成果が出なくても費用が発生 ・長期的な投資が必要	・成果が出た場合の費用が高額 ・短期的な成果を重視した対策のリスク
適している企業	・長期的なSEO戦略を立てたい企業 ・予算計画を重視する企業 ・包括的な対策を望む企業	・特定キーワードの順位上昇を重視する企業 ・成果に応じた支払いを希望する企業

月額固定制は、毎月一定額を支払うサブスクリプション型の料金体系となっています。SEO対策の成果に関係なく、契約で定められた金額を毎月支払う必要がありますが、予算の見通しが立てやすい特徴があります。月額固定制の費用相場は10万円から50万円程度で、サイト規模が大きい場合は100万円を超えることもあります。

一方、成果報酬制は検索順位の上昇など、具体的な成果が出た場合にのみ費用が発生する仕組みです。順位によって料金が設定され、1位を獲得した場合は高額な料金設定となることが一般的となります。

ただし、成果報酬制の場合でも初期費用が別途必要になるケースが多く、5万円から20万円程度の費用が発生します。

契約前には、作業範囲と期待される成果を明確にすることが重要となります。特に成果報酬制の場合、「検索順位の変動」「コンバージョン数の増加」など、具体的にどのような成果が費用発生の条件となるのか、事前に確認する必要があります。

SEO対策は短期的な成果を求めるのではなく、中長期的な視点で取り組むべき施策です。料金体系の選択においては、自社の目標や予算、リソースなどを総合的に判断し、最適なプランを選択することが大切です。

初期費用とランニングコストの内訳

SEO対策の費用は、サービス開始時に発生する初期費用と、継続的なランニングコストに分かれています。まずは、初期費用の相場と具体的な作業内容について見ていきましょう。

費用項目	費用目安	作業内容
サイト診断・分析	5〜20万円	・現状のサイト分析・技術的な課題抽出・改善ポイントの洗い出し
キーワード調査	5〜15万円	・ターゲットキーワードの選定・競合調査・検索ボリューム分析
戦略設計	10〜30万円	・施策の優先順位付け・改善計画の策定・KPI設定
システム設定	5〜20万円	・分析ツールの導入・計測タグの設置・各種ツール設定

初期費用として最も一般的なのがサイト診断・分析で、5万円から20万円程度が相場となっています。これには現状のサイト分析や技術的な課題抽出、改善ポイントの洗い出しなどが含まれます。次にキーワード調査があり、5万円から15万円ほどで、ターゲットキーワードの選定や競合調査、検索ボリュームの分析などを行います。

戦略設計には10万円から30万円程度かかり、施策の優先順位付けや改善計画の策定、KPI設定などを実施します。システム設定では分析ツールの導入や計測タグの設置など、技術的な初期設定が必要で、5万円から20万円ほどの費用が見込まれます。

費用項目	月額費用目安	定期的な作業内容
コンサルティング	10〜30万円	・定期的な分析 ・改善提案 ・順位変動の確認 ・戦略の見直し
コンテンツ制作	5〜30万円	・記事作成（4〜8本/月） ・既存コンテンツの更新 ・品質チェック
技術的対応	10〜20万円	・サイト表示速度の改善 ・構造の最適化 ・エラー対応
外部対策	1〜15万円	・被リンク状況の分析 ・SNS運用支援 ・外部評価向上施策
レポーティング	3〜10万円	・月次レポート作成 ・KPI達成状況の報告 ・改善提案

月々のランニングコストは、コンサルティングが中心となり、10万円から30万円が相場です。定期的な分析や改善提案、順位変動の確認、戦略の見直しなどを行います。

技術的対応には月額10万円から20万円かかり、サイト表示速度の改善や構造の最適化、エラー対応などを行います。外部対策は1万円から15万円で、被リンク状況の分析やSNS運用支援、外部評価向上施策を実施します。

これらの費用は、サイトの規模や業界の競争強度、目標とするキーワードの難易度によって大きく変動することがあります。

初期費用は一括での支払いが一般的ですが、ランニングコストは月額での支払いとなります。また、契約期間によって料金が変動することもあり、長期契約ほど月額費用が抑えられる場合もあるでしょう。

SEO対策会社選びの重要ポイント

SEO対策会社を選ぶ際は、企業の実績数、支援実績のある業界、提案内容の範囲、サポート体制、料金体系の透明性を総合的に評価する必要があります。なかでも特に重視すべき点は、実績の信頼性と提案内容の具体性となっています。

信頼できるSEO対策会社は、過去の支援実績を数値データとともに具体的に提示できることが特徴となっています。例えば「検索順位が10位以内に〇件」「CVが〇%向上」といった具体的な成果指標を示すことができます。

また、自社と同業界での支援実績があることも、専門的なノウハウの有無を判断する重要な基準となるでしょう。

実績数・支援実績のある業界の確認方法

実績の確認は、会社のWebサイトやサービス資料に掲載されている事例を詳しく確認することから始めます。事例には具体的な課題と解決方法、達成された成果が明記されているかをチェックしましょう。特に、「〇〇業界で月間CV数200%超の実績」など、数値で示された成果は信頼性の判断材料となります。

実績の信頼性を判断する際は、単なる実績数だけでなく、支援期間や具体的な施策内容まで確認することが重要です。また、可能であれば実際の支援を受けた企業への問い合わせや、口コミ情報なども参考にすると良いでしょう。

提案内容の評価方法と判断のポイント

提案内容を評価する際は、一般的な施策の羅列ではなく、自社の課題に対する具体的な解決策が示されているかがポイントとなります。良質な提案書には、現状分析に基づいた課題抽出、それに対する具体的な改善施策、期待される効果、実施スケジュールなどが明確に記載されています。

特に注意が必要なのは、「すぐに効果が出る」「必ず上位表示できる」といった断定的な表現を使用する提案です。SEO対策は即効性のある施策ではなく、継続的な取り組みが必要となるため、このような提案は現実的とは言えません。

適切なサポート体制の確認事項

適切なサポート体制を持つSEO対策会社は、定期的な報告会議の実施、月次レポートの提出、緊急時の連絡体制など、具体的なコミュニケーション方法を明確に示すことができます。特に重要なのは、担当者の連絡先や対応可能時間帯が明確であることです。

報告体制については、月次のレポート内容や報告会議の頻度、参加者の範囲などを事前に確認することが重要です。また、アルゴリズムの変更など予期せぬ事態が発生した際の対応方針についても、あらかじめ確認しておくことをお勧めします。

SEO対策の見積もり依頼と予算設計のコツ

SEO対策の見積もり依頼を行う際は、自社の現状と目標を明確にした上で、複数の会社に依頼することが重要となります。特に、月間の予算規模や期待する成果、重視するキーワードなどの情報を具体的に準備することで、より的確な見積もりを取得できます。

見積もり依頼の方法・コツ

見積もり依頼の際は、まず自社のWebサイトやターゲットキーワード、競合サイトの情報を整理します。加えて、月間のアクセス数や問い合わせ数などの現状データ、目標とする指標なども準備しておきましょう。

これらの情報を基に、SEO対策会社は具体的な施策と費用を提案できます。

適切な予算設定の方法・コツ

予算設定は、まず初期費用と月額費用を分けて考える必要があります。初期費用は、サイト診断やキーワード調査などの基礎分析に10万円から20万円程度、月額費用はSEOコンサルティングやコンテンツ制作などの継続的な施策に30万円から50万円程度を見込むことが一般的となっています。

予算配分では、まず内部SEO対策とコンテンツSEOに重点を置くことをお勧めします。特にサイト構造の改善や高品質なコンテンツ制作は、長期的な効果が期待できる重要な施策です。

SEO対策における失敗しない外注のポイント

SEO対策の外注では、まず適切な業者選定が重要となります。実績のある会社では、過去の支援事例や具体的な成果指標を提示できるほか、明確な料金体系と実施スケジュールを示すことができます。

また、定期的な報告体制や緊急時の対応方針なども、事前に確認しておくことが重要です。

信頼性の低い業者に依頼しない

信頼性の低い業者の特徴として、「即効性のある対策」や「必ず上位表示できる」といった非現実的な約束をすることが挙げられます。また、具体的な施策内容を明示せず、成果のみを強調する業者も要注意です。

特に、外部リンクの人為的な獲得や、コピーコンテンツの大量生成などの手法を提案する業者は避けるべきでしょう。

契約書を隅々までよく確認する

契約書には、具体的な作業内容、実施スケジュール、料金体系、報告方法などが明確に記載されているか確認が必要です。特に重要なのは、契約期間と解約条件の明記です。

一般的な契約期間は6か月から12か月程度となりますが、中途解約の条件や違約金の有無についても、事前に確認しておく必要があります。

長期的な費用対効果を測定する

費用対効果の測定では、検索順位の変動だけでなく、オーガニック流入数、問い合わせ数、売上への貢献度など、複数の指標を総合的に評価することが重要です。

特に、施策開始から3か月、6か月、1年といった期間での効果測定を行い、投資対効果を判断することをお勧めします。

成果保証型の場合は適切な指標を設定する

成果保証型のサービスでは、特定のキーワードでの上位表示を保証する場合が多いですが、そのキーワードが本当に価値のあるものか、十分な検討が必要です。また、上位表示後の継続性や、実際のビジネス成果との関連性についても考慮が必要です。

適切な成果指標としては、問い合わせ数やCV数など、具体的なビジネス指標を設定することをお勧めします。

まとめ

成功するSEO対策には、適切な予算設定と信頼できる業者選定が不可欠です。費用面では、基本料金構造を理解し、サービス内容別の費用を把握することが重要です。月額固定制と成果報酬制のそれぞれの特徴を理解し、自社に適した料金体系を選択しましょう。

これらのポイントを押さえることで、ビジネスの成長につなげるSEO対策を行うことができます。施策は長期的な取り組みが必要ですが、適切な外注先選びと管理により、確実な成果を上げることが可能です。